税理士法人 かなり&パートナーズ > 相続・相続税 > 車の相続税はいくらかかる?評価額の計算方法や注意点について

車の相続税はいくらかかる?評価額の計算方法や注意点について

相続税は多くの人々が一生のうちに一度は関わる税金であるものの、複雑な税制であるためにどこまでが相続税の課税対象なのかあまりよく分からないというご相談はよく頂きます。

特に、相続時に預金や自宅などの不動産とともに「車」を相続したのはいいものの、車に対する相続税の計算方法が分からないというのはよくあることです。

そこで本記事では、車に対する相続税の考え方、計算方法、そして注意点について解説いたします。

車には相続税がかかる?

車は家具や家電などと同じ種類の「一般動産」とされる相続財産であり、相続税の課税対象となります。

通常、車の価値は売買実例価格という価格を参考に相続税上の評価額が決定します。

この売買実例価格とはいわゆる、市場でどのくらいの値段で取引されているかという価格のことです。

このようにして決定した評価額に対して他の財産と同様に相続税が課税されます。

車にかかる相続税の計算方法

車の相続税の考え方は、基本的には売買実例価格を参考に評価額を決定し、他の相続財産とあわせた金額に相続税率を掛け合わせることで求めることができます。

つまり一般的な相続税の計算方法と同じということです。

しかしながら、相続された車の種類によっては流通台数が少ないために売買実例価格が不明であったり、不安定なものも存在します。

そのような車に対しては、減価償却法を用いた方法で評価額を算定することが可能です。

なお、評価額の算定は新車と中古車でそれぞれ異なるため、注意が必要です。

まず、減価償却とは動産の維持管理をしていく中で費用がかかり、その分を資産の評価額から控除して真価を計算するという考え方です。

一定の割合で年数を経るごとに価値が逓減していくという考え方のため、基本的には長い期間保有している方が相続税の評価額はより少なくなっていきます。

 

①新車の場合

新車においては、6年で減価償却されます。

つまり、評価額が0になるという考え方を採用しています。

具体的には「購入価格÷6×経過年数」という式で計算を行い、この式で求められた金額が減価償却費として購入価格から控除され、最終的な評価額が決定します。

例えば、300万円の自動車を購入してから2年が経過している場合は「300万円÷6×2=100万円」となり、100万円が減価償却費として控除され、相続税上における評価額は200万円となります。

なお、軽自動車の場合は6年ではなく4年となりますので、注意しましょう。

 

②中古車の場合

中古車の計算方法も新車の場合と類似していますが、年数が異なるため、注意しましょう。

具体的には「購入価格÷2×経過年数」という式で計算を行います。

ただし一点、注意点が存在します。

新車としての納車(最初のオーナーの保有)から6年が経過していない場合は、以下の「(新車としての購入時の耐用年数-経過年数)+経過年数×20%」という計算式によって、減価償却率を求めることができます。

この計算式によって求められた金額を購入費用から、減価償却費として控除して評価額を決定します。

なお、軽自動車の場合は2年で償却するため、中古として購入した時からの経過年数のみで計算する上述の計算方法で計算しましょう。

 

上記が車にかかる相続税の計算方法となります。

新車、中古車、軽自動車に関係なく経過年数を計算するときに1年未満は切り捨てて計算するため、注意しましょう。

車の相続税を計算、支払う時に注意すべきこと

車の相続税を計算、納税する上での注意点は、基本的には他の相続財産と同様ですが、評価額を意図的に低く見積もらないように注意しましょう。

例えば、売買実例価格を算出するときに意図的に取引価格の低い事例を参考にすることなどは絶対に行ってはいけません。

事故や修復歴などがないにもかかわらず、事故車や修復歴ありの車の取引事例を参考にして低い価格で申告することは、修正申告が求められることにつながります。

また、悪質性が高い場合は加算税なども含めた追徴課税が行われるおそれがありますのでこのような行為は絶対にやめましょう。

相続・相続税に関するお悩みは税理士法人かなり&パートナーズにご相談ください

税理士法人かなり&パートナーズでは、相続や税金に詳しい税理士が在籍しております。

自身の所有する車の売買実例価格を詳しく知りたい、自身の所有する車は減価償却法を使うべきか知りたい、相続税申告の代行費用について相談したいなど相続について気になることや疑問点がある方はお気軽に一度ご相談ください。

よく検索されるキーワードSearch Keyword

代表資格者紹介Staff

金成 祐行
代表税理士金成 祐行

資格

  • 税理士
  • 多摩大学大学院 経営情報学修士(MBA)

役職

  • 税理士法人 かなり&パートナーズ 代表社員
  • TKC西東京山梨会 副会長
  • TKC全国会 書面添付推進委員会副委員長
  • TKC全国会 書面添付・会計参与推進小委員会小委員長
  • 多摩市・稲城市「志創業塾」塾長
  • かなり&パートナーズ「経営者塾」塾長
  • 株式会社 アルカディア(旧 中小企業ナレッジコンシェルジェ) 代表取締役
  • 全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会 顧問(令和2年現在)

経歴

〈税理士法人かなり&パートナーズ代表/所属・役職〉
東京税理士会・武蔵府中支部所属
TKC全国会書面添付推進委員会 会計参与推進小委員会 小委員長
TKC西東京山梨会 書面添付推進委員長
多摩大学経営情報学研究科修士(MBA)
全国特別支援学校知的障害教育校PTA連合会 顧問(平成26年会長)
〈税理士法人かなり&パートナーズ代表/著書〉
夢をかなえる「志」経営塾(プレジデント社)

事務所概要Office Overview

事務所名 税理士法人かなり&パートナーズ
代表者 金成 祐行(かなり ゆうこう)
所在地 〒183-0023 東京都府中市宮町2-15-13 第15三ツ木ビル9F
TEL/FAX TEL:042-334-5100 / FAX:042-334-5103
営業時間 平日 9:00~17:30 (事前予約で休日、時間外対応可能です)
定休日 土・日・祝日 (事前予約で休日、時間外対応可能です)
アクセス

京王線「府中駅」南口より徒歩7分

お車でお越しの方は、ビルの隣の駐車場か、斜め向かいのタイムズが便利です。

事務所外観 事務所外観