相続税と贈与税それぞれのメリットと注意点

相続をすると相続税がかかるため、生前対策として生前贈与を行っておくと、相続財産が減り、相続税の節税になります。もっとも、金額が大きければ贈与の場合も贈与税がかかります。相続によって財産を承継する場合と、贈与によって承継する場合、それぞれのメリットと注意点をみていきましょう。

税率を見ると、贈与税の方が、税率が高くなっています。そのため、相続によって財産を受け取る方が、メリットが高いようにも思えます。しかし、贈与の場合、非課税枠が年間110万円分あります。そのため、数年にわたって分割して現金等を贈与すれば、税金はかかりません。

相続税対策として生前贈与をする場合、注意が必要です。生前贈与をしても、「相続発生日から遡って3年以内」に贈与された財産は、相続財産に加算され、生前贈与が無かったのと同じように扱われてしまいます。したがって、計画的に贈与を行う必要があります。また、不動産を贈与する場合も注意が必要です。通常不動産は価値が高いため、贈与額を非課税枠の110万円に収めることが難しいです。土地の持分を分割で贈与することはできますが、手続きごとに経費がかかるため、どのような方法で贈与すべきか、考えることが重要です。加えて贈与により不動産を取得すると、不動産取得税が課されます。

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